好みが分かれるタイプ
だいぶ前に買ったままだった本。
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1995/01/30
- メディア: 文庫
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ネタバレ
なんというか、読者をうまく誤読へ誘導して、そうかー!と、二度読みさせるパターン。
読みが甘いので、作中の「工藤さん」が最初の独白者と思ってしまうパターンだった。「えー、ひとり増やすの!?」とびっくりしてしまった。こういう感じが好きな人はいいけど。
「葉桜の季節に・・」「イニシエーションラブ」とか、島田荘司さんの昔の小説で五輪がらみでこういう手法あったかも。
「典子さんが本当に重樹が好きだった」という最後の話。うーん、そうなるなら、もっと・・と、感じた。
全編に出てくるロートレックの絵の演出。これは、ものすごい、いい効果をあげていると感じた。自分はとてもそれっぽく楽しむことができた。