不倫と真相は直接関係ない

なぜ買ったかは忘れていた東野圭吾さんの小説。

夜明けの街で (角川文庫)

夜明けの街で (角川文庫)

ネットで見たら、累計120万部のベストセラー、映画化された人気作。

ネタバレ

主人公のアラフォー男が、アラサー女と不倫して、「自分が不倫するなんて!」と思いつつ、「でも、わかってはいても、夢中になっちゃうんだよ」みたいな話が続く。 やがて不倫相手の家で起きた15年前の殺人事件の真相を知ることになる、という話。

いや、エンターテイメントとしては十分楽しいし、別にこんなに人気作なのだから、いちいち文句言わなくとも、まあいいのだけれど。

アラサー不倫相手の親父さんと、アラサー不倫相手の叔母、そして殺された女性の妹さんが、それぞれ、なんとなく、ちょっと現実感が乏しくて。なんだか横浜のシーンになるたびに作りもの感が高まる。特に被害者妹との出会いのところとか、こんなことあるかなーと、つい考えてしまった。

事件の真相は、不倫とは直接には関係ない。いや、関係なくても別にいいんだけど。

また、不倫のときに、女性がいかに恐ろしく、やっかいで、男がアホすぎるか、 みたいな話は、これは東野圭吾さんでなくても、いろんなエンタメの定番だから、この小説の不倫パートはそんなにありがたいものでもないような、気もした。

という意味で、おおー面白いー!ってほどは、いかなかったかな。