ファンがしらける馬を狙え

脳のクセを認識した上で、自分の競馬予想のどこに問題があるのか、改めて考える。

脳が好きなもの。脳のクセ。

「秩序、ストーリー、なんらかの法則、自説強化、自己正当化、因果応報、擬人化」。

確かに、競馬予想はボケッとしていると、こういう「なんらかの根拠らしきもの」を求めがちになる傾向があるな。

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改めて、私の競馬予想を定義しよう。

  • 控除率が25%だから、馬券を買えば買うほどお金が25%ずつ減っていくのが普通。

  • ただオッズ(倍率)は、各馬の力に応じて正確に形成されているとは限らない。

  • 実力に比して「お買い得(オッズが実力比で高い)」な馬と、「お買い損(オッズが実力比で低い)」な馬がいる。

  • お買い得な馬を狙い撃ちしていれば、長期的に25%ずつ減る危険を回避できる可能性がある。

という基本的な考え方で参戦している。

なぜ「お買い得」な馬がわかるのか?と質問されると困るが、通常、オッズの形成には大抵、下記のような偏りが発生していると考えられる。

  • 着順バイアス(前走の「着順」は最もわかりやすい指標だから評価されやすい。2,3着は過大評価され、5,6着あたりは過小評価されがち)

  • 休養バイアス(休養していた馬は過小評価されがち。むしろ買い)

  • 着差時間バイアス(「着差時間」は着順ほど目立たない分、評価されにくい。1秒以内はむしろ買い)

  • 地味な騎手バイアス(実績の弱い、けれど意外に腕達者な騎手の馬は往々にして過小評価されている)

  • 派手実績バイアス(全勝、全部2,3着以内、メンバー中最多勝利など、わかりやすい派手な実績をもつ馬は過大評価されやすい)

  • 上位人気馬バイアス(馬券購入者の多くはオッズを見て馬券を決める。オッズが低いから購入をやめる例もあるかもしれないが、オッズが低いのを見て「ならば堅い決着になるのだろう」と購入する方が多そう。1,2,3番人気あたりまでは過大評価、4,5番人気がやや過小評価されがち)

ここに、脳のクセから考えて「ストーリー馬バイアス」「法則性ある馬バイアス」、また「ドラマチック馬バイアス」もあるだろうと考えられる。

こうした馬の過大評価の可能性は大いにありそうだ。狙い撃ちの参考にはなる。

また脳のクセから距離を置こうとするなら、基本的には「競馬とは、不条理、理不尽、無秩序、無根拠、法則性なし、自説まったく通用せず、偶然だらけ、因果応報ゼロ」と考えたほうがいい。

ということは、「わざとランダム買い」という捨て身の馬券購入法にも、まったく意味がないわけでもなさそうだ。

確率ゼロの馬だけ切って、ランダムに選んで買ったほうが、オッズ的にお買い得な馬と偶然出会う可能性は上がりそうだ。

ただ実際には、オッズ的には「お買い損」に見える馬がそれでも勝つ、という局面がとても多いとも感じている。

いや、そもそもが「適正なオッズ」などという考え方自体が幻想なのであって、「お買い損」の馬が勝ったのかどうかなんて、誰にもわからないことだけれど。

さらに言えば、「馬券購入バイアスを狙ってプラス決算狙う」という考え方そのものが、大数の法則から考えて、大丈夫なのか。

年間10000レースくらい、正確にお買い得な馬を買わないと、効いてこないのではないか。

ただ、改めて考えても、ドラマチック馬のバイアスは間違いなくありそう。

「この馬が勝っても、あまりファンは嬉しくないだろうな」という馬は、お買い得であることは確かだと思う。

よし、予定通り、JCはキタサンブラック 蹴っ飛ばすことにしよう!

そして、勝ってもファンが盛り上がらなそうな、過小評価されている、ドラマチックじゃない馬を狙うことにしよう!

ファンがしらける馬を狙うのが、馬券的には絶対のお得!

の、はずだ!