かわいらしさ・工夫・愛
グラサン師匠のマンガ「鉄板競馬」のスペシャル版。新書サイズも1回買ったが、今回スペシャル版ということで購入した。
鉄板競馬・10周年記念12馬券福神SP (競馬王馬券攻略本シリーズ)
- 作者: グラサン師匠
- 出版社/メーカー: ガイドワークス
- 発売日: 2016/08/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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改めて、このグラサン師匠という方、すごいと思う。
形としては、雑誌「競馬王」などの執筆者、馬券の達人的な人を訪ねて、馬券必勝法について話を聞く、というスタイル。
面白い。ものすごく面白い。それは・・
絵が、ものすごく、かわいい。
マンガの話の入り、流れ、盛り上げ、オチが、ムチャクチャ面白い。
グラサン師匠の達人たちへの愛、リスペクトが見える。
・・からだと思う。とてもいい気持ちで読ませてくれる、すごいマンガだと思う。
そう思うのは、自分が「すれっからし」というか、競馬必勝法的なものには、ややネガティブなイメージを持つようになってきているからかもしれない。
はじめてナマで競馬を見たのは、もう30年前。振り返れば、無数の馬券本を読んできた。
高本公夫さんの「競馬で勝って歓喜する本」
一戸秀樹さんの「競馬データこれが欲しかった」というデータ本のさきがけ
大橋巨泉さんのコラム本
山口瞳さん赤木駿介さんの「日本競馬論序説」(影響とても受けた)
清水成駿さんの「マジで競馬と戦う本」(勉強になった)
伊藤友康さんの超正当派推理「儲かる競馬」
井崎脩五郎さんの数々の名作
安部譲二さんの馬券本
浅田次郎さんの馬券本「競馬の達人」(ものすごく影響受けた)
田端到さんの「賭けなきゃ勝てない」というすごい本と、いまの血統馬券シリーズ
樋野竜司さんの「政治騎手」シリーズ
調教方法に主眼を置く馬券本
逃げ馬を中心にした馬券本
馬体判断をベースにした馬券本
「短縮ショッカー」馬券本
「Vライン」馬券本
・・どれも、読む分には楽しいけど、さすがに最近は、「まー、これも、なー」みたいな、「超・上から目線」になりつつある。⬅よくない!
ただ、グラサン師匠の案内なら、どんな馬券術も素直に聞く気になれる。
かわいらしさ
楽しませる数々の工夫
取材対象への愛・リスペクト
・・そう、自分は「競馬を好きな人が、競馬についてあれこれ語り合っている」ことを、サービス精神たっぷりに見せてもらえることが、うれしいんだな。
もちろん、これだけ楽しく読ませるための漫画家としての技術、ワザもすごく高いと思うが、ここも、グラサン師匠は、苦労ぶりをまったく見せず、淡々と、力を抜いて、気楽に書いているかのように感じさせている。
とっても、プロだと思う。
グラサン師匠、最高!