「いい湯だな」だけでいい

子どものころ、毎週土曜、「8時だよ!全員集合」のエンディングで「🎵ババンババン、バンバン、ババンババン、バンバン」という「いい湯だな」を聞いていた。

カトちゃんが「🎵アビバビバビバ」と歌いながら、「歯を磨けよ」とかいろいろカメラ目線で注意してくれるのも嬉しかった。

この「いい湯だな」の歌詞を調べて、その馬鹿馬鹿しさ、くだらなさの超越ぶりに感動した。作詞者の永六輔さん、改めてすごい人だ。

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「🎵湯気が天井からポタリと背中に」落ちて、つめてえ、というだけの登別の湯。八木節が聞こえてきた草津の湯。女性らしき人影が見えた白浜の湯。浪花節でも歌おうかなと考えている別府の湯。ただ、それだけ。

でも、あのメロディーで、あの声で歌われると、それだけでとても幸せになれる。いろいろ難しいこといらない。「いい湯だな」とお風呂につかれば、まあ、たいてい大丈夫なんじゃないの?という気持ちになれる。

思えば「全員集合」というフレーズも突き抜けている。個性の尊重、多様な価値観など、もっともらしい要素はいったん全部ぶっこぬいている。

そうだよな。スーパー銭湯とか、日帰り温泉行ってるときが、いちばん幸せだもんな。